ラフティングの安全性

荒川の急流激流を下って楽しむラフティングは、危険なもの思われがちですが、安全を確保する為の装備に身を固め、経験豊富なプロガイドの指示に従うことで意外と楽しく安全に楽しむことができます。

安全なラフティング会社を選ぶには

長瀞のラフティングは自然の流れの荒川で実施されます。当然水量の変化や砂・砂利・岩の移動などで状況が変わるなど、常に一定ではありません。
そのような環境で安全性を高めるには、常に川を観察して、臨機応変に対応できる知識と経験が最も大切です。

ラフティングツアーでのトラブルやアクシデントを避ける意味でも、業者の選択は大切です。しかし、ホームページを見たり広告を目にしただけでは判断はつき難いと思います。

より安全性の高い業者を選択する方法

より安全性の高い業者を選択する方法として、次の確認項目を参考にしてください。

  • 川・場所に固定したベース(拠点)を設置していますか。
    川の流れの変化を常に観察することは、ラフティングにとって大変重要です。
    そのためにも現地に、川の状況を判断できるスタッフが必要になるのです。
    また、更衣室・トイレといった基本設備も必要です。
    まずは、その川に固定したベース(拠点)が設置されているか、常駐のスタッフがいるかご確認ください。
  • その川で何年間ラフティングを実施していますか。
    ラフティングは、これまでの経験が物をいうスポーツです。
    そのため、豊富な経験・ノウハウを持った業者こそ適切な対応ができるといえるでしょう。
    ラフティング業者を探される場合は、その川でどれくらいの実績があるかをチェックしてください。

ラフトガイドはその川では何年経験していますか

ラフティングガイドの経験期間が長いか短いだけでなく、どれだけその川で経験を積んだのかが重要です。
また、業者によっては毎年ガイドのメンバーが変わったり、出入りの多いところもあり、ガイドから信頼されていない場合もあります。

その会社で、3年以上のガイドが何人いるかを聞いてみるのも方法です。

しっかりと案内しているパンフレットがありますか

ラフティングがどれだけ気軽に体験できるといっても、安全面やレジャー面から考えても、ある程度イメージできる方がよいでしょう。そのため、ラフティング業者が、マップや説明などを詳しく記したパンフレットを用意しているかをチェックしてください。

初心者のためにどれだけ考えているか、用意をしているか。それによってもその業者のが真剣度をうかがい知ることができます。

ガイドマニュアルを確認できますか

ラフティング中にアクシデントが発生した場合、どのように対応するのか。それを記したものがガイドマニュアルやセーフティーマニュアルです。

アクシデントへの対応がマニュアル化され、ガイドも業者もそれを認識していることこそが、何よりのサービスといえます。ガイドマニュアルもなく、ガイドがアクシデントに対応できるかどうか不安なレベルでは、その業者のレベルも不安です。

ガイドのライセンスについて

現在、ラフティングのガイドには国家検定による資格制度はありません。
任意団体としての協会や、営利業者の主催する安全講習会などもありますが、決してそれらは国家検定による認定ではありません。

唯一、ニュージーランドが国家検定としてプロライセンスを発行しているだけです。
しかし、ラフティングにとって重要なことは、ライセンスだけではなく、その川を知り尽くし、どの様にラフティングの経験を積んでいるか、どうかなのです。

任意団体や他の営利業者が発生する以前から、営業を続けている私たちはそう確信しています。

カヌーテラフティング ・ガイド・マニュアル(抜粋)

カヌーテラフティングが実施するラフティングツアーを運営するにあたり、担当スタッフおよび、ガイドスタッフは、以下のマニュアル・催行規定に添って安全に運営いたします。

ツアーコースの設定

長瀞レギュラーコース

  • 国道140号線親鼻橋下より、秩父鉄道野上駅付近高砂橋下流地点まで
  • 4月から6月まで平日午前10時集合午後12時30分解散
  • 7月から9月までと通年土・日曜日は午前9時集合午後12時解散、午後12時30分集合午後3時解散
  • 午後3時30分集合午後5時30分解散の運行

ツアー実施水位の基準

  • 玉淀ダム流入量が200トン毎秒以上の場合はツアー中止
  • 水位計測値のみならず、流入する支流の水量も確認し、特定の瀬における水位の変動も考慮して判断しなければならない。
  • 水量以外にも台風の接近による風量の影響、交通機関の影響、各種警報なども考慮する。

使用ボートと備品の設定

ラフトボート 基本的に13フィート以上の長さのボート、8~10人乗りを使用する
ボート装備 セルフベイラー式ボートとし、外周にライフラインを装着する
スローバッグ 15m以上の長さのスローロープを、各ボート最低1個を装備する
ファストエイド ツアー毎に1セットを携行する(内容は別途定める)
携帯電話 防水仕様の物をツアー毎に携行する(充電の確認)

個人装備

ウエットスーツ ロングジョンタイプで足首までカバーできるもの 夏季高温の場合はTシャツ・短パンか水着にても可
ライフジャケット 8kg以上の浮力が必要で、フィッティング調整が可能なもの
ヘルメット 内側にクッション材を有し、アゴ紐の調整可能なもの
シューズ 泳いでも脱げにくいもの、また紐靴であること
スポーツサンダル 足首部分にストラップ等ついて脱げにくいもの

ガイド装備

上記の個人装備に加え、フリップライン・リバーナイフ・ホイッスル・スローロープ・カラビナなどの装備を携行する。

安全確認の設定

  • ツアー参加者の免責事項承諾書へのサインの確認。
  • ツアー参加者の健康状態・ケガ・飲酒の確認。
  • ツアー参加者自身の装着物(ネックレス・ブレスレット・イヤリング等)の確認。
  • 個人装備のフィッティングの確認。必ずガイドが点検すること。

セーフティートークの実施

トレーニング前には、ガイドから以下のセーフティートークを実施しなければなりません。

  • ボートへの乗降・着座・足のホールドについての説明。
  • パドルの持ち方・パドルワークの説明。
  • バランスワークの説明。
  • セルフレスキューの説明。
  • ロープレスキューの説明。

トレーニングの実施

スタート前には必ず水面上で、各種トレーニングを実施しなければならない。

  • パドルワークのトレーニング。
  • バランスワークのトレーニング。

ラフトガイドの設定

カヌーテラフティングのラフトガイドは以下の条件を満たしていなければならない。

  • 準ガイド(単独のみでのツアー時操船不可)
    20日以上のトレーニング・セーフティートレーニングの完了。
  • 正ガイド
    準ガイド後、30回以上のツアー経験。CPR講習・セーフティートレーニングの完了。
  • フリーおよび外国人ガイド
    3年以上の経験もしくはプロライセンスの所持であり、長瀞・カヌーテラフティングのトレーニング修了者と同等と認めた者。
    外国人であってもきちんと日本語で意思を伝えられる者、不法就労でない者。
  • その他
    自社におけるトレーニングと認定基準に合格もしくは同等の能力を有すると認められる者。

ツアー実施の設定

ツアー実施にあたっては、以下の設定に留意しなければならない。

事務所と集合場所

カヌーテラフティング株式会社 〒369-1305
埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1458-6
ラフティングツアー受付・お問合せ電話:0494-66-3573

スタート地点へのアクセス

国道140線・親鼻橋秩父鉄道ライン下り付近まで車で移動

セーフティートークの実施場所

スタート地点(親鼻橋下流右岸または親鼻橋上流左岸)

トレーニングの実施場所

ツアーコースにて実施

タイムスケジュール

(スケジュール表による)

釣り人とライン下りとのトラブル防止

ライン下り 長瀞流域では常にライン下りを優先させる。
ライン下り船頭さんの説明時は騒がない。
釣り人との場合 通過時に声をかける、ホイッスルの使用。
先に存在を知らせる。
事前に回避行動をとる。
速やかに通過する。
釣り人のいる近くでは騒がない。

緊急事態時の確認事項

  • ケガと病気
    トリップリーダーへの通知。
    応急処置の対応。
    症状に応じ緊急要請。
    エスケープポイントへ速やかに移動。
  • レスキューを要する事態
    トリップリーダーへの通知。
    トリップリーダーの指示に対応。
  • コースアウト
    トリップリーダーの判断・指示に対応する。
  • 緊急連絡
    トリップリーダーから携帯電話による緊急連絡をする。
  • 必要な連絡先
    カヌーテラフティング事務所および責任者。

ツアー終了後の作業の設定

個人装備品の洗浄 ウエットスーツ(3回以上の水通しで川の水を抜く)
ライフジャケット(上記同)・ヘルメット(上記同)シューズ(上記同)
団体装備品の洗浄 スローバッグ(水通しで川の水を抜き乾燥させる)
パドル(砂や汚れを取り、ダメージをチェックする)
ボートの点検 キズ・汚れ・ロープ類・エアー漏れのチェックを必ず実施する。
車両の点検 ダメージのチェック・車両内外の洗浄掃除・乾燥を必ず実施する。
※車両の駐車についての注意事項
送迎・回送時の車両の駐車については、他車輌の通行の妨げにならないよう配慮し、近隣の迷惑にならないよう気をつける

公共施設の利用について

現地の公衆便所などの利用は、他の利用者の迷惑にならないよう配慮し、ごみ等落ちている場合は拾い環境整備に協力する事。